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「日本国籍を取得したけど、在留カードってどうすればいいの?」
そんな疑問を感じている方へ――。

在留カードは、日本に中長期で滞在する外国人にとって、いわば“身分証明書”のような存在です。
でも、日本国籍を取得したり、日本を離れて再入国しないことが決まったりした場合、その在留カードは“返納しなければならない”のをご存じですか?

実は、返納を忘れてしまうと、罰金が科される可能性や、今後のビザ申請への悪影響も……。

この記事では、返納が必要なケース、期限、方法、そして注意点まで、わかりやすく解説します。
「自分のケースはどうすればいいの?」と迷っている方も、まずはチェックしてみてください。

在留カードとは?返納が必要な理由と重要性を解説

在留カードは日本に住む外国人にとって身分証明書となる非常に重要なものです。

しかし、日本国籍を取得した外国人の場合(その他在留カード失効事由が生じた場合)は、在留カードを出入国在留管理庁長官に在留カードを返納しなければなりません。

 

在留カードが失効する6つのケースとは?返納が必要なタイミングも紹介

在留カードは次のときに失効しますので、出入国在留管理庁長官に失効済みの在留カードを返納する必要があります。

ア. 在留カードの交付を受けた中長期在留者が中長期在留者でなくなったとき

たとえば「永住者」や「留学」「技術・人文知識・国際業務」などの在留資格で滞在していた人が、日本国籍を取得した場合や「短期滞在」などの中長期に該当しない在留資格に変更した場合は、中長期在留者の対象外になります。
このような場合には、すでに交付されている在留カードは無効になるため、速やかに返納が必要です。

イ. 更新や変更をせず、在留カードの有効期間が満了したとき

在留カードには有効期限があります。更新手続きを行わずにこの期限を過ぎてしまった場合、カードは自動的に失効扱いとなります。
この場合も、有効でなくなった在留カードは返納する必要があります。
※在留資格自体の期限とも連動しているため、出入国在留管理庁での更新手続きは早めに行いましょう。

ウ. 中長期在留者が出国(再入国許可による出国を除く。)したとき

再入国許可を取らずに日本を出国し、そのまま帰国または他国へ移住する場合、出国時に在留カードの効力がなくなります
このため、出国する際に空港の出入国管理で在留カードを提出・返納する必要があります。

エ. 中長期在留者が再入国許可による出国後、再入国許可の有効期間内に再入国しなかったとき

「みなし再入国許可」や「再入国許可」を取得して出国していたとしても、その有効期限内に再入国しなかった場合、在留資格は失効し、在留カードも無効になります。
この場合、日本に戻ることはできず、日本国外から在留カードを郵送で返納する必要があります

オ. 新たな在留カードの交付を受けたとき

紛失や破損などによって新しい在留カードを再交付された場合、以前の在留カードは無効となるため返納の対象です。
後日、紛失した旧カードが見つかった場合も、発見から14日以内に返納しなければなりません。

カ. 死亡したとき

中長期在留者が亡くなった場合、その人の在留カードはもちろん無効となります。
この場合は、同居していた家族や親族が代わりに返納しなければなりません。死亡日またはカードを発見した日から14日以内に、証明書(死亡診断書など)を添えて返納する必要があります。

 

 在留カードの返納期限はいつ?状況別の対応期限まとめ

上記ア、イ又はエ

失効した日から14日以内に返納

上記ウ又はオ

直ちに返納(ウは出入国港において返納)

上記カ

中長期在留者が死亡したときは、死亡した中長期在留者の親族又は同居者の方が死亡の日(死亡後に在留カードを発見したときは、その発見の日)から14日以内に返納。

在留カードの紛失を理由として新たに在留カードの再交付を受けた後に、紛失した旧在留カードを発見した場合には、発見の日から14日以内に古い在留カードを返納する必要があります。

 

在留カードの返納方法|郵送・持参の手続きと必要書類を解説

返納方法については、住居地を管轄する地方出入国在留管理官署に直接持参していただくか、参考書式「在留カード等の返納について」及び返納理由を証する文書(死亡証明書、戸籍謄本等)を添付した上、下記の返納先に送付して返納してください。

期限内に返納しないと罰金に処せられることがあります。

送付による場合の返納先

〒135-0064 東京都江東区青海2-7-11 東京港湾合同庁舎9階 東京出入国在留管理局おだいば分室あて

※ 封筒の表に「在留カード等返納」と表記してください。

 

 留学生が出国・帰国しない場合の在留カード返納の流れ

再入国なしの出国の場合(日本に戻ってこない場合)

出国港で出国確認を受けて在留カードを返納しますが、返納した在留カードは穴をあけて無効な状態で本人に返してくれます。

再入国する予定で出国したが、日本に戻らないことになった場合

在留カードを所持したまま出国していますから、自国から在留カードを上記の「返納郵送先」に郵送してください。

 

在留カードを返納しないとどうなる?罰則や今後の影響に要注意

もし返納しなかったら、罰金が科せられることがある他、今後、短期滞在ビザ申請や日本に在留するためのビザ申請には不利益になる恐れがあるので注意が必要です。

たとえ期限内に返納できない場合は、遅れても良いので返納するほうがおすすめします。

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